「MIFA 世界を知るシリーズ 第21回」
モンゴル国大使講演会
ソドブジャムツ・フレルバータル駐日モンゴル国特命全権大使
講演題目: 「モンゴルの歴史、文化、経済と日本との関係」
平成25年6月29日 1:30〜4PM
(懇親会 1時間を含む)
ログハウス
67名
今回は筑波大学にも案内を広げ、モンゴルの留学生、家族、関係者9人の参加がありました。
「モンゴル国 スペシャルガイド」 32ページの表紙
「ガイド内の全国図」
*大使は日本在住が長く、流暢な日本語で通訳なしの講演会となりました。
a. 国家の概要
・モンゴルの歴史は古く、紀元前3世紀頃からモンゴル高原ではモンゴルおよび
トルコ系民族の興亡が繰り広げられました。
13世紀はじめにチンギス・ハーンはモンゴル高原を統一して、西方のクリミア半島まで
征服しました。
チンギス・ハーンの死後も軍事的制服は続き、東は朝鮮半島から西は中部ヨーロッパ、
北はシベリア地方から南は北インドまで支配しました。
14世紀、中国に明朝が成立し元朝政府はモンゴル高原に撤退。
17世紀初め、中国で勃興した満州族が内モンゴル地方を征服、
1688年に外モンゴルも満州族の清朝支配下に入る。
1911年、清朝滅亡の際にモンゴルの独立を宣言しましたが、うまくいきませんでした。
1915年にロシア、中国、モンゴルのキャフタ条約により、モンゴルは中国の自治領とされる。
1917年、ロシア革命の混乱に乗じて、中国が首都イフ・フレーを占領、
1920年にロシア白軍により撃退される。
モンゴルはロシア白軍の拠点とされる。
ロシア革命の影響を受けたモンゴル知識人によりモンゴル人民革命党を結成。
1921年、ソビエト赤軍の支援を受けたモンゴル人民革命党が中国軍、
ロシア白軍を駆逐して新政府を樹立。
1924年、モンゴル人民共和国誕生。
1946年、中華民国に承認され、1961年に国連加盟を果たす。
1960年代はソ連軍の駐屯を承認。
1980年代後半、ソ連のペレストロイカの影響を受ける。
1990年3月、人民革命党の一党独裁制を放棄し、複数政党制を採用、
9月には大統領制に移行。
1992年2月12日に新憲法を施行し、国名をモンゴル国と改める。
1972年日本とモンゴルは外交関係を樹立し、2012年は40周年を迎え、
記念式典や行事を行いました。
・国土面積は156万6,500平方キロメートル(日本の約4倍)
・総人口は281万人(2011年 国家統計委員会-NSC)で首都はウランバートル
(人口 129万人 2011年 NSC)
・民族構成は大多数がモンゴル族(90%)、他にカザフ族、トルコ族、ツングース族など
公用語はモンゴル語
モンゴルはロシア、中国と国境を接しているため、第3の隣国である日本、欧米との関係強化を大事にしたいと考えている。
安倍首相が2013年3月にモンゴル国を訪問。
b. 産業
・モンゴルの基幹産業は、畜産業を中心とした農牧林業で
カシミヤ、羊皮、皮革、毛皮などを産出。
鉱業では、モリブデン、銅、石炭が多く産出され、金、銀、錫、タングステン、
鉛、オイル・シェル、石油などの開発が期待されています。
活発な質疑応答の時間を過ごし、モンゴルの歴史や文化に対する認識が深まりました。
懇親会では、MIFAのメンバーが作った、モンゴル料理のマハンシュル(ラム肉スープ)やモンゴルレストランで調達したボーブ(モンゴル揚げパン)を味わいました。
また、藤代馬頭琴教室のメンバー6人による馬頭琴の演奏も楽しみました。
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ログハウス委員会